百花園の施工実績
2024.04.17
令和5年7月九州北部豪雨災害により発生した災害復旧工事を行いました。
着工前(左からみて)
完了(左からみて)
着工前(右からみて)
完了(右からみて)
着工前(正面)
完了(正面)
まず法面の掘削をするにあたり、障害となる木や竹の伐採を行いました。
着工前(伐採)
完了(伐採)
高所を使用して危険な場所は伐採しました。
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人力で降ろすことが困難な木はクレーンを使用しました。
旋回範囲が狭く、慎重に作業をしました。
伐採が完了し、掘削を開始したいところですが、住宅街ということもあり、大きい機械を使用することが困難なため、盛土を行い、重機足場をあげることにしました。
既設舗装版を傷めないよう鉄板を敷きました。
敷き終えた後、仮設盛土の土留めで使用する、大型土のうの作製を行います。活気的な道具を使用し、
従来工法の3倍以上の製作が可能になると言われているだけに、非常に楽なうえに、工期短縮することができました。
これは、1個につき2人で3分程度で製作可能にする道具です。
人力で土を入れるのは大変なので、BHを使用しました。
大型ダンプで土をいれました。
こうして、大型土のうを作成しながら、盛土を行っていきます。
仮設盛土が完了しました。
(掘削作業状況)
しかし、掘削を進めていると、大きな石が出てきたため、このまま作業を行っても転落してくる可能性があり、
非常に危険なため破砕して除去する事にしました。石に穴を開け、セリ矢という道具を使用して破砕します。
2枚のちいさい部品を穴に差し込み、その間に芯のくさびを打ち込んでいきます。 割りたい方向を意識して矢を入れる事が重要です。
石やコンクリートは、圧縮に対しては抜群に強度を持っていますが、引っ張りに対しては弱いものです。
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足場が無くなり、スッキリしました。
転石を除去して、掘削を行いながら、盛土材の搬出を行い、足場を徐々に下げていきます。
重機足場も無くなり、掘削が完了しました。
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次に、掘削した法面は、積ブロックとの境まで、植生マットの施工を行います。
今回はダブルロンケットアナコンダという植生マットを使用しています。
特徴としては、 ゆっくり溶け出す肥料と土壌改良材を充填した肥料袋を装着しており、植生シートでは対応できなかった、切土法面での長期的な緑化を実現する事が期待できます。また、法面を植物で覆うことにより、雨水による法面の浸食を防ぎ、風化を抑制することができます。更には、法面に周辺の自然環境と調和のとれた植生を成立させることで、自然環境や景観を保全することができ、CO2の吸収が期待でき、温暖化対策としても有効です。
掘削が完了し、ブロック積の施工に入ります。
撤去が完了したら床掘を行いました。
その後、ブロックの基礎となる、基礎ブロックの据付けを行います。
今回は現場打ちではなく、プレキャストコンクリートを使用しました。
現場打ちとは、土木工事や建設現場などで木製や鉄製の型枠を組み、必要であれば鉄筋を組み込み型枠の中にコンクリートを
打設し固めることで、現場でコンクリート製品を完成させることです。
プレキャストとは、コンクリート擁壁や積みブロック、U字側溝、集水桝などの工事で使用する製品を
工場(コンクリート2次製品の工場)で製造することです。
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次に、基礎ブロックの上に、六角ブロックを勾配に気を付けながら据付けていきます。
ブロックが埋戻しの高さまで積みあがったところで、管渠型側溝と集水桝の再設置を行います。
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ブロックが計画高まで到達したら、天端コンクリートを打設して、積ブロックの完成です。
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最後に温度管理を行いながら、舗装の復旧を行ったら完成です。
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こうして、無事施工完了です。
施工中、完了後には、たくさんの方に「これで雨が降っても安心できる」とお声がけをいただきました。
今回住宅街での施工ということもあり、ご迷惑をお掛けしながらの施工でしたが、無事竣工することができました。
皆様のご協力を賜り、誠にありがとうございました。